2月26日に市議会第1回定例月会議で、高橋昌和市長が表明した、新年度の施政方針の主な内容を紹介します。
●全国屈指の森林観光都市の実現へ
新型感染症を乗り越え、社会経済活動が本格化する中、令和8年度の県道705号の拡幅整備後を見据えた秦野駅北口周辺のまちづくりや、令和9年度の新東名高速道路の全線開通を見据えた秦野丹沢スマートインターチェンジ周辺のまちづくりに、機を逸することなく取り組みます。また、産後ケア事業の拡充や公立児童ホームの対象学年と小児医療費助成の対象年齢の拡大など、妊娠・出産から子供たちが社会に羽ばたくまで、切れ目のない支援の充実・強化を図ります。引き続き、「表丹沢の魅力づくり」と「小田急線4駅周辺のにぎわい創造」を軸とした、移住・定住人口の増加につながる施策を展開し、誰もが住みたい、働きたい、何度でも行ってみたいと思う、魅力あふれる「全国屈指の森林観光都市」の具現化を進めていきます。
●住んでみよう・住み続けよう 秦野みらいづくりプロジェクト
「健康で安心して暮らせるプロジェクト」では、市役所庁舎などの照明設備のLED化、再生可能エネルギー電力の導入、電気自動車などの次世代自動車の拡充などを着実に進め、地域のモデルとなる事業所を目指します。また、旧耐震基準の木造住宅を対象にした木造建築物耐震改修工事等補助金を拡充し、建築物の耐震化を促進します。さらに、クアーズテック秦野カルチャーホールと保健福祉センターの特定天井や本庁舎と図書館のエレベーターの改修を進め、利用者の安全確保に努めます。
「未来を拓(ひら)く子育て・教育プロジェクト」では、昨年の市内での分娩(ぶんべん)業務再開を契機として、新たに宿泊型も開始した産後ケア事業について、公費の補助を受けて利用できる回数を拡大します。また、中学生までを対象としている小児医療費の助成について、10月から対象年齢を18歳まで拡大します。さらに、公私連携幼保連携型認定こども園に移行するほりかわ幼稚園について、令和7年4月1日の開園に向けた準備を進めるとともに、施設整備に対する支援を行います。そして、子供たちの学力の伸びと非認知能力に着目した「学びの基盤プロジェクト」を、全市的に広げ、拡充を図ります。
「小田急線4駅周辺のにぎわい創造プロジェクト」では、電子地域通貨事業について、本年中の開始を目指し、受託者の選定や参加店舗の募集など、準備を着実に進めます。また、震生湖に来訪する方の安全・安心の確保とさらなる魅力向上のため、太鼓橋を架け替えるとともに、新たな橋の名称を公募するなど、市民が愛着を持ち、親しみを感じてもらうための取り組みを進めます。さらに、秦野駅、東海大学前駅、鶴巻温泉駅周辺のにぎわい創造につなげるため、3駅の観光拠点となる弘法山公園の展望デッキをはじめ、バードサンクチュアリや道標を整備し、さらなる魅力向上を図ります。
「新東名・246バイパスの最大活用プロジェクト」では、表丹沢のさらなる認知度向上とブランド化を積極的に進める中、新たにアウトドア系のインフルエンサーなどを活用し、旬の情報や体験コンテンツなどの効果的な発信に取り組みます。また、西大竹地区と戸川地区の土地区画整理事業を支援し、優良な企業が進出できるよう、産業拠点の整備を進めます。さらに、企業などの新規立地や市内企業などの施設再整備に係る支援を拡充します。そして、秦野丹沢スマートICから市街地へのアクセス性を高める、都市計画道路菩提横野線および並行する矢坪沢の整備に向けて、地権者との用地交渉と買収を引き続き進めるとともに、一部区間においては、順次工事に着手します。
「移住・定住活性化プロジェクト」では、若者世代への住宅購入費の一部を補助する「はだの丹沢ライフ応援事業」などにより、移住・定住者を支援します。また、市内での生活を体験できる移住お試し住宅「TANZAWA LIFE」と「miraie」の活用により、本市へのさらなる移住促進を図ります。
「新たな日常創造プロジェクト」では、マイナンバーカードに記録された情報を活用することで、総合窓口における各種申請書の手書き記載が不要となる「書かない窓口」を導入するとともに、スマートフォンなどで申請から支払いまでを行い、住民票などの各種証明書が自宅で受け取れるようにするなど、利便性の向上に取り組みます。