9月8日の本会議で、令和3年度の「一般会計決算」のほか「国民健康保険事業」、「介護保険事業」、「後期高齢者医療事業」の3特別会計決算の認定とともに、企業会計である「水道事業会計」と「公共下水道事業会計」の剰余金の処分と決算の認定についての各議案を予算決算常任委員会に付託しました。
同委員会では、9月13日に総括質疑と歳入の質疑、14日に総務分科会、15日に文教福祉分科会、16日に環境都市分科会を開催し、令和3年度決算の審査を慎重に行いました。
(以下、質疑などの要旨を掲載)
《令和3年度各会計決算額》
※令和2年度に比べると、歳入決算額は87億9,665万円の減(▲8.7%)、歳出決算額は103億5,933万円の減(▲10.7%)でした。
※決算額については全て万円未満切り上げ。
※端数処理の関係上、各会計決算額を積み上げても合計と合いません。
■総括質疑
◇地域共生支援センターについて
[問]誰もが住み慣れた地域で暮らせる社会の実現のためには、地域共生支援センターの役割は重要と考えるが、取り組み状況はどうか。
[答]令和3年度は、有識者で構成する地域共生ネットワーク協議会から支援した事例に対する助言をもらい、相談対応の改善を行った。また、ひきこもり講演会を開催し、制度のはざまにいる人への支援も行った。
◇地元応援お食事・お買物クーポン券事業について
[問]市民の消費行動、購買意欲を緩やかに取り戻し、市民生活と地域経済回復の下支えを図るため、令和3年度に2度にわたりクーポン券事業を実施したが、実績と効果はどのようか。
[答]経済効果額は約19億円に上り、商店などへの直接的な支援につながった。一方、手続きの簡略化やデジタルの活用を求める声を踏まえ、検討を進める電子地域通貨の本格実施を見据えた対応を図っていく。
◇子育て支援の拡充について
[問]コロナ禍において子育て世帯の孤立化や虐待の増加などが懸念される中、本市の子育て支援の取り組みはどのようか。
[答]身近な場所で交流や相談ができるよう、新たに東地区と北地区において出張形式の※子育て支援センター「ぽけっと21」を開設し、市内各地区でセンターを利用できる環境を整備した。
◇GIGAスクール推進による授業の在り方について
[問]GIGAスクール構想では、児童一人一人のペースや理解度にあった進め方が可能だと考えるが、授業の在り方について変化はどのようか。
[答]授業支援アプリやAIを搭載した学習ドリルアプリを導入したことで、思考力と表現力を高める協働的学習の充実につながった。引き続き個別最適な学習の充実を図りたい。
◇鳥獣被害対策とジビエの推進について
[問]農業を営む上で悩みとなる鳥獣被害への対策状況と、捕獲後の鳥獣を利活用するジビエのニーズを踏まえた推進について、考えはどうか。
[答]ドローンを活用した重点対策事業のほか、県の補助制度を活用した荒廃農地の環境整備を実施した。ジビエは市内外から好評を得ており、今後さらなる取り組みを推進するため、情報を発信するとともに、全国の動向について情報を収集していく。
◇適正な債権管理と未収金対策の徹底について
[問]コロナ禍などを要因とする市税収入の落ち込みが指摘される中、適正な債権管理が必要となるが、令和3年度の総括はどのようか。
[答]滞納整理において個別の状況に応じた納税相談などの地道な取り組みを行った結果、2年度より未収金額を縮減することができたため、全体としては適正な債権管理ができたと考える。
■歳入の質疑
◇都市計画税の在り方について
[問]魅力あるまちづくりや人口増加のために税率を引き下げるという考えはどうか。
[答]厳しい財政状況の中、都市計画税は貴重な財源となるため、税率は維持していきたい。
◎用語解説
※子育て支援センター「ぽけっと21」… 自宅で子育てをする保護者の社会的孤立の防止や育児不安の解消を図るため、保護者間の情報交換が可能な場所を提供しているもの。専門の研修を受けた子育てアドバイザーが常駐し、育児相談なども受けられる。