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〈特集〉充実する医療体制 断らない救急医療を目指して(1)

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神奈川県秦野市

市民の医療のとりでとして、常に身近な診療所との連携を図りつつ、医療体制の強化を進める地域の中核病院。その中でも中心的役割を担う秦野赤十字病院から、秦野の医療の「今」を紹介する。

秦野赤十字病院では、小児科や脳神経外科、耳鼻咽喉科の医師を増員した昨年に引き続き、今年も新たに救急科や皮膚科に常勤医師を配置。現在29の診療科などにおいて幅広く質の高い医療を提供している。
そんな中、特にこれまでと比べて大きく変わったのが「救急医療体制」だ。
市内では、二次救急医療施設として、秦野赤十字病院と同じく、24時間体制で手術ができる設備を備えた神奈川病院と八木病院の3病院が、輪番で平日夜間や休日の救急搬送を受け入れている。
重症患者の救急要請に対し、消防の救急隊と共に医師が同乗する救急ワークステーション(広報紙3面に掲載)を実施する秦野赤十字病院の救急科では、今年關知子部長が赴任したことで、月〜木曜日は常勤医師と非常勤医師の2人体制となった。救急患者の受け入れ中でも新たな出動要請を受けられる体制が整ったことで、今年7月の救急入院と救急外来の総数は、昨年同月比で約1.4倍となった。
關部長は「救急は1分1秒を争うスピード勝負。初期治療の後、すぐに各診療科や場合によっては他病院につなげられるよう、連携を密にしています」と頼もしい表情で話す。
また、小児医療の充実が図られたことは、小児二次救急医療の受け入れにもつながった。これまで伊勢原協同病院でしか受け入れができなかった小児二次救急。昨年からは小児科医師の対応可能な曜日に限ってはいるものの、秦野赤十字病院でも受け入れができるようになった。小児二次救急の今年4〜6月に受けた救急外来や救急搬送の総数は、昨年の同時期は18件だったのに対し、約6倍の105件となっている。
さらに小児救急専用のホットラインを設け、救急隊からの連絡に基づく、迅速な治療を行う万全な体制も整えた。
「子供は急に具合が悪くなることもあります。迷わず受診してください」と小池部長は優しく話す。
医師増員により目に見える変化が表れている秦野赤十字病院。「断らない救急医療」を目指すという同院の今後に、期待が膨らむ。

◎迅速で的確な初期治療を
◎「入院時に親御さんも付き添えるのは当院の強み」と話す小児科小池秀樹部長

■秦野市の救急医療体制
●一次救急
市休日夜間急患診療所
入院治療の必要がなく、症状が軽い帰宅可能な患者に対応

●二次救急
秦野赤十字病院、神奈川病院、八木病院
入院や手術を必要とする、症状の重い患者に対する医療を提供

●三次救急
東海大学医学部付属病院
重篤な疾患や多発外傷の患者に対する高度・専門的な医療を提供

◎一次救急→二次救急→三次救急
症状 軽→重
緊急性 低→高
※詳細は広報紙2ページの図をご覧ください。

問い合わせ:健康づくり課
【電話】82-9603

       

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