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街を彩るふるさとの調べ(1)

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神奈川県秦野市

昨年11月28日、秦野駅の列車接近メロディー(駅メロ)として、メンバーの5人のうち4人が本市出身の人気ロックバンド「LUNA SEA」の楽曲が使用開始された。さらにその前日には、記念セレモニーを催し、メンバー4人がサプライズゲストとして登場。この歴史に残るような取り組みの実現を目指し奮闘した市民と、これを機に脚光を浴びる駅の運営側にスポットを当てた。

◎採用曲
・上り線 ♪ROSIER
・下り線 ♪I for You

◎はだのモーピクで公開中
記念セレモニーの様子
LUNA SEAメンバー全員分のコメントもあります。
【URL】https://youtube.com/watch?v=wyPcfJWb1zg&si=ENqnWKAXKEpmMB4T


◎「秦野駅列車接近メロディー導入記念セレモニー」に出席した(左から)栗林範之秦野駅長、LUNA SEAのSUGIZOさん、RYUICHIさん、INORANさん、Jさん、高橋昌和市長

●たくさんの思いと感謝を胸に

小田急秦野駅発車メロディーLUNA SEA楽曲化計画実行委員会
今野翔実行委員長

「市制施行70周年を迎えた秦野のために何かしたい。これが活動の原動力になりました」。力強く話すのは、小田急秦野駅発車メロディーLUNA SEA楽曲化計画実行委員会の今野翔実行委員長。LUNA SEAの楽曲を秦野駅の駅メロにすることを目指して、おととし10月に同実行委員会を立ち上げ、署名活動を皮切りに、精力的に活動してきた。「地元に縁のあるアーティストの楽曲が流れれば、市民の誇りにもなるし、秦野の魅力をもっと広く伝えられると思ったんです」。今野実行委員長をはじめ、構成員のほとんどが、はだのふるさと大使のLUNA SEA 真矢さんがプロデュースする「秦野祭囃し社中」のメンバー。秦野の祭りを盛り上げようと、真矢さんと共に「秦野たばこ祭」など、市のイベントや地域の行事で演奏を披露してきた。普段から行動を共にしているだけに、駅メロ実現への思いはひときわ強かった。
署名活動では市内だけでなく、市外のファンが集まる場にも足を運んだ。軌道に乗ったのは、同実行委員会の設立から1カ月後。神奈川県民ホールで開催された、バンドの結成35周年記念ツアーに合わせて活動したときだった。PRに使っていたパネルに、メンバーの全員がサインをしてくれたという。メンバーに背を押される形になったことで、署名数の増加は加速。「ファンや市民の方から『活動を応援したい』、『駅で曲が流れたら必ず聴きに行く』などと温かい言葉を頂いて、寒い中での活動も頑張ることができました」と振り返る。
昨年4月、署名の数は1万6000筆に到達。集まった署名と共に、駅メロ実現に向け、関係機関と協議してほしい旨の要望書を市へ提出した。これを受け、市とLUNA SEA、小田急電鉄の三者による協議が進み、9月に駅メロの実現が決定。「やっとここまで来たかという喜びとともに、それまでの日々が脳裏に浮かんできたのを覚えています」
しかし、ちょうどその頃、真矢さんが令和2年から大腸がんを患っていたことと、新たに脳腫瘍の診断を受けたことを、SNSなどを通して公表。今野実行委員長たちも寝耳に水だったそうだ。「病と闘いながらも、秦野のために精力的に活動してくださっていたんだと考えると、胸が詰まる思いでした」。公表から3週間後、大変な身の上にも関わらず、真矢さんは「秦野たばこ祭」に車いす姿で登場。全国から駆け付けた多くのファンの前で「必ず復帰して、ドラムスティックを振る日が来る」と宣言し、祭りは大盛況に。駅メロのスタートに向け、市内のLUNA SEAムードに弾みを付けた。
そして11月、いよいよ迎えた楽曲使用の開始。前日の27日に開催された記念セレモニーでは、メンバー4人が駅の改札前に登場したが、残念ながら真矢さんは療養のため欠席となった。「披露されたメロディーを耳にして、『真矢さんにもこの場で聴いてほしかったな』と思いました」と歯がゆさをにじませる今野実行委員長。セレモニーの中では、同実行委員会が制作を予定している記念プレートのデザイン案を披露するため、「秦野祭囃し社中」の法被に袖を通してマイクの前へ。「真矢さんの献身的な秦野への姿勢と、情熱的な心が力になっている」と、感謝の気持ちを述べた。
今野実行委員長らと真矢さんの絆や、それに賛同した多くの市民などの思いを受け、市とLUNA SEA、小田急電鉄の三者が手を取り合って実現した、秦野駅の駅メロ。導入されて1カ月がたつが、同実行委員会が計画している記念プレートの設置や、市が計画している記念手形の設置をはじめ、導入をきっかけとした地域活性化の取り組みは、これからも皆が協力し合って進んでいく。新年は、駅に流れる心地良い音色によって、秦野が「LUNA SEAのふるさと」として知れ渡り、新しい人の流れを生み出すはずだ。


1 神奈川県民ホールでの署名活動。ファンの心をつかみ、この日までで2500筆を集めた

2 療養中の真矢さんの思いも背負い、市制施行70周年記念式典にも出演した

3 制作予定の記念プレートデザイン案。駅の北側と南側に設置予定

4 「秦野祭囃し社中」と演奏する真矢さん。響き出す音は、他の人には出せないほどの深みがあるという

       

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