■心を育む
共働き世帯の増加によって保育サービスへの期待が高まる中、本市は4年連続で待機児童ゼロを達成した。子供たちが安心してのびのびと過ごせるよう、園と市が手を取り合い、一人一人に寄り添いながら、日々の保育を支える取り組みが進められている。
◯心に寄り添い、「質」で応えたい。
私立なでしこ保育園
小出ゆみ子園長
「大丈夫かな」。初めて子供を園に預けるとき、成長への期待と不安が入り混じる。保育士はそんな親の気持ちを受け止め、子供の成長を共に支えてくれる頼もしい存在だ。保育士に求められる対応は年齢や発達によってさまざま。特に、好奇心がぐんと高まり、行動が活発になる1歳児は、個々の成長に合わせた保育が必要になる。
「保育士が増える分、子供一人一人を手厚く見ることができます」と話すのは、市私立保育園園長会の会長も務める、小出園長。市は、1歳児クラスの保育士を増やし、園児4人に対し保育士1人の配置ができるよう、私立保育所などへの補助金制度を昨年創設した。国が「6対1」という基準を定めている中、それを上回る「4対1」としてきた市立認定こども園と同様の配置ができるようにしたものだ。
市が実施した「就学前のこどものいる保護者調査」では、女性の就労率は上昇を続け、2歳以下の子供がいる母親の4人に1人がフルタイムで就労していることが分かった。長い時間、園で過ごす子供が増えることで、より一層求められる保育内容の充実。小出園長は、限られた人材と時間の中で研修を実施し、課題や反省点を挙げて共有するなど、工夫をして質の向上に取り組んでいるという。
人間関係や授業など、環境が大きく変わる小学校への入学に不安を持つ子供も多い。解決の糸口として、鶴巻地区では今年4月、入学前に先生や友達とのつながりができるよう、小学校と保育所などの連携がスタートした。これまでも小学校の雰囲気に慣れるよう、5歳児が校庭で遊ぶ機会を設けていたが、今後は、小学校の先生と触れ合う機会をつくるという。「他の園の先生や校長先生との話し合いで悩みや工夫している点などを共有し、子供たちがスムーズに小学校生活を始めるためのヒントをもらいました」と話す小出園長は、今後も施設の垣根を越えた連携を深めていきたいと意気込む。
迎えに来た保護者を見て、駆け寄る子供の笑顔。そんな光景には、子供を健やかに育みたいという温かな思いがあふれている。市では、共働き世帯をはじめ、全ての子育て世帯が安心して日々を送れるよう、今後も支援体制の整備に力を入れながら、保育の質の向上に努めていく。
◎保育士同士の連携で、食事の時間も1人にさせない。安心できる環境で園児の「自分でできること」が育っていく
◆気軽に相談を 保育コンシェルジュ
就学前の子供の預け先に関する相談を受けるほか、子供や家庭の状況に合わせた保育サービスなどを提案します。窓口、電話などで相談を受け付けています。
相談時間:月・火・木・金曜日 午前9時~午後5時(正午~午後1時を除く)
問い合わせ:保育こども園課
【電話】82-9606
◆参加者募集 コミュニティ保育
就園前の子供を持つ保護者が地域でグループを作り、保育士の助言を受けながら、一緒に保育をします。児童館や公園などで楽しく遊び、交流を深めましょう。参加希望者は、直接グループへ連絡してください。入会は、原則1家族1グループです。
◎グループ一覧や対象年齢、活動時間、回数などは市ホームページへ
【URL】https://www.city.hadano.kanagawa.jp/www/contents/1490600160572/index.html
問い合わせ:こども政策課
【電話】86-3460
◆10月1日(水)〜母子健康手帳の交付手続きが電子で母子健康手帳アプリ「母子モ」
妊娠届時に必要な書類は、事前にアプリから提出してください。母子保健コーディネーターとの面談と手帳の受け取り日時も併せて予約できます。
◯他にも「母子モ」でできること
・プッシュ通知で予防接種のスケジュール管理
・子育て情報の確認や講座の予約
・子供の写真を家族で共有
・子供の成長記録をグラフ化
◎アプリのダウンロードは市ホームページから
【URL】https://www.city.hadano.kanagawa.jp/www/contents/1491445964016/index.html
問い合わせ:こども家庭支援課
【電話】82-9604
◆アレルギー講座「離乳食とスキンケア」
とき:10月11日(土) 午前9時半~11時10分
ところ:保健福祉センター
講師:萬木晋氏(神奈川病院小児科医長)
対象:妊婦・11カ月児以下と家族30組(申し込み先着順)
申し込み:市ホームページから電子申請
問い合わせ:こども家庭支援課
【電話】82-9604
◆支援会員を募集 ファミリー・サポート・センター
自宅での子供の預かりや、学校や習い事の送迎などで子育てを応援しませんか。登録には研修会への参加が必要です。
◯研修会
とき:9月25日(木)、26日(金)、29日(月)、30日(火)の全4回 午前9時10分~午後0時10分(30日は午前9時~正午)
ところ:保健福祉センター
内容:保育者としての心得、子供の遊び、普通救命講習など
定員:40人(申し込み先着順)
◯利用料金(支援会員に支払われる金額)
・月~金曜日の午前7時~午後7時 1時間700円
・土・日曜日、祝・休日、上記以外の時間帯 1時間900円
※交通費やオムツ代などは利用者の実費
◎働くパパやママの強い味方
問い合わせ:ファミリー・サポート・センター事務局
【電話】84-1330