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一括回収の開始から3カ月 プラスチックの循環、進行中。

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神奈川県秦野市

●全てのプラスチックを資源に
海に流れ込んだプラスチックを、魚やウミガメなどが誤って食べ、命を落としているというニュースを耳にしたことはありませんか。最近は、空気中に浮遊しているプラスチックの粉じんが呼吸によって人の体内に入っているともいわれています。
廃棄されたものが、生き物や地球の環境に深刻な影響を与えていることを受け、国は令和4年に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」を施行。ごみとして出されるプラスチックの削減とリサイクルするための仕組み作りが、自治体に求められるようになりました。
今年4月、市は容器包装プラスチックと製品プラスチックの一括回収をスタート。3カ月の間にリサイクルに出されたプラスチックは、前年同時期と比べ80トン増加して約430トンに、可燃ごみは350トン減少し、約7870トンになりました。可燃ごみとして出されていたプラスチックなどが減ったことで、ごみの焼却量は減少。二酸化炭素の排出量も減り、環境への負担を軽くする効果が表れています。
可燃ごみの削減にさらに一役買っているのは、プラスチックの回収を隔週から毎週に変更したこと。昨年の実証実験では、回収したプラスチックを分類し計量したところ、容器包装プラスチックの量が隔週回収の時より増加していました。毎週回収することで、きちんと分別してリサイクルに出す人が増えたようです。こうした変化が「ごみを減らす」だけではなく、リサイクルが進み「限りある資源を大切に使う」ことにつながっています。

●減量と分別で約7億円の効果
伊勢原清掃工場で処理していた、本市と伊勢原市の可燃ごみ。老朽化した工場から、はだのクリーンセンターに移行する必要があったものの、1施設では処理しきれないため、平成24年度から2施設での処理が続いていました。本市から出る可燃ごみの量を令和7年度末までに年間3万3600トン以下にすることを目標に掲げ、24品目の分別収集によって可燃ごみの減量と資源化を推進。順調に削減が進んだ結果、令和6年4月に1施設での処理がスタートしました。当初の計画より2年前倒ししたことで経費が削減され、その効果額は本市と伊勢原市合わせて約7億円を見込んでいます。
昨年度の可燃ごみの量は3万2050トンで、10年前の4万400トンから約2割減少しています。この成果は、市民の皆さんの日々の積み重ねによって生まれたと言えます。私たち一人一人が「ごみをどう出すか」、「資源をどう使うか」を考えることが、自然環境を守る力になります。

問い合わせ:環境資源対策課
【電話】82-4401

       

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