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思いがつなぐ花の道

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神奈川県秦野市


田園風景が広がる鶴巻地区。善波川と大根川のほとりを、700株を超えるアジサイが青やピンクに彩ります。天気が良ければ富士山も見える憩いの場として、多くの人に親しまれる「鶴巻あじさい遊歩道」は、地元のボランティア団体が植栽を始めてから、今年で30周年を迎えます。
「アジサイを植える前の川沿いは、散歩もできない状態でした」。そう語るのは、鶴巻地区自治会連合会の宮川邦生会長(76歳・鶴巻南)。雑草が生い茂り、ごみが散乱していたこともあったといいます。当時の自治会長を中心に、「地域をきれいにしなくては」との思いで立ち上がった住民たち。地道に草刈りや清掃を続け、平成7年に県から許可を得て植えたのが、水辺によく似合うアジサイでした。
思いのバトンが受け継がれ、約300メートルから始まった遊歩道は、今では約2.7キロメートルに。総勢60人を超える4団体の会員が、枯れ枝の剪定(せんてい)や草刈りに汗を流しています。「この先も憩いの場として残していかなくちゃ」と意気込むボランティア団体の会員たち。新しく苗木を植栽し、今後、一部の植え替えも計画しています。
6月22日(日)に開催されるのは、地域の人たちが節目の年を祝う「つるまきあじさい遊歩道まつり」。マーチングバンドや模擬店がにぎわいに華を添えます。遊歩道を通じて、地元に愛着を持ってもらう良い機会だと期待を込める宮川会長。「この道は、みんなで協力して作り上げていくもの。一緒に活動する仲間も増えてくれたらいいね」
地域の思いがつなぐ、色鮮やかな花の道。じめっとした梅雨時でも、ひとたび足を運べば、気分は晴れやかになるかもしれません。

       

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