
◎認証品の詳細などは特設サイトへ
【URL】https://www.hadano-brand.jp/

1 名水と選び抜いた米で作り上げた生甘酒「komeama plain((同)andWAY)」。加熱処理しないため酵素や栄養素をそのまま摂取できる

2 丹沢の森に自生するクロモジを、清らかな湧水で蒸留した100%天然成分の「丹沢MON クロモジ・アロマウォーター(丹沢MON(同))」

3 丹沢の伏流水で打ち上げたそばと秋に自生する味わい深いキノコを楽しめる「あしながきのこ蕎麦(そば)((有)そば処丹沢 そば石庄)」

4 市民共有の財産として、先人たちから受け継いだ名水をボトリングした「おいしい秦野の水・丹沢の雫(しずく)(市上下水道局)」

5 丹沢山地の麓にある茶畑で採れた茶葉を使い、ほのかな甘みが特長の和紅茶「丹沢ゴッド・オブ・マウンテン(緑茶工房わさびや茶園)」

6 鶴巻温泉地域に古くから伝わる食文化を継承し、粗びき肉とスパイスが調和した「欧風 猪肉・鹿肉入りソーセージ((株)川上商会)」
■制度一新で6品を認証
秦野が誇る豊かな自然と人の手によるものづくりの力を、市内外に発信してきた「はだのブランド」。平成22年に作られたこの認証制度が今年、新たな形に生まれ変わった。
市や商工会議所などで構成する「はだのブランド推進協議会」は、「秦野生まれ、秦野育ち、秦野発」という基準の下で、これまでに市内事業者などが手掛ける60点以上の商品を認証。販売促進に向けて、イベントでの出店をはじめ、市内にある認証品の生産現場などを巡るツアーを開催してきた。
制度の開始から10年以上が経過する中、オンライン販売やリモートワークが普及し、消費者の価値観や行動の多様化が進む。他の地域ブランドに埋もれてしまうことを避けるため、令和4年、同協議会はこれまでのブランド認証の見直しを開始した。新たな認証の基準は「丹沢の杜と名水のまちで育まれ、全国から求められる秀逸な商品」。「杜」は、手付かずの自然を意味する「森」ではなく、林業や里山の整備などで人と自然が関わり合いながら育んできた空間を表す。同ブランドの認証を通して目指すのは、ブランド全体の品質の底上げと、他の地域ブランドとの差別化だ。丹沢の豊かな自然や、名水が育んだ地域の暮らしや文化、技を全国に発信していく。
客観性と信頼性を高め、消費者に「本当に良い」と感じてもらう商品を選ぶため、審査は2段階で行う。応募のあった商品を同協議会が審査する「条件審査」と、外部の審査委員による「認証審査」だ。認証審査では、国内外で活躍するバイヤーや食の専門家などが生産現場などを訪ね、製造工程の確認だけでなく生産者の思いなども聞き取る。こうした厳しい目利きを経て、先月、応募総数22品のうち、条件審査を通過した11品の中から6品が認証された。
■逸品が伝える地域の魅力
「単にコンセプトに合うだけでなく、歴史や文化を生かした物を選びました」と話すのは、審査委員長を務めた株式会社ディスカバー・ジャパンの髙橋俊宏代表取締役社長。日本の魅力の再発見をテーマとした月刊誌の発行をはじめ、地域や伝統工芸、ものづくり、食文化などのブランディング支援を全国各地で行う。
選ばれた認証品は、地域の素材を生かした食品や香り、味、風景を通じて町の豊かさを伝える逸品。「いずれも秦野の特長である丹沢の恵みや名水を生かした、秦野を訪れたいと思わせる商品がそろいました」。今後は、同協議会と共に、情報発信に一層力を入れるという。来月には、雑誌への掲載や渋谷にある商業施設での特設店舗のオープンを予定している。コンセプトを変えずに、秀逸なものを継続的に認証し発信することで、〝選ばれる地域ブランド〟を育む狙いだ。
より良い商品を生み出そうとする事業者の挑戦と、商品の魅力を求めて訪れる人々の笑顔が、町の新しい活力となる。「はだのブランド」は、秦野の豊かな未来をつくっていく。
◎(株)ディスカバー・ジャパン
髙橋俊宏代表取締役社長
問い合わせ:はだの魅力づくり推進課
【電話】82-9036
