これは、今年度の水道週間のスローガンです。
蛇口をひねればいつでも、安心して飲める水道水。水道週間をきっかけに、私たちの生活に身近な秦野の水道について一緒に考えてみませんか。
■秦野水道の始まり
本市の水道は、明治23年3月に給水を開始した「曽屋水道」から始まったといわれています。曽屋神社境内に湧き出る水を生活用水として使用していた当時、水が汚れてコレラが発生し、多くの犠牲者が出てしまいました。
この経験から、「安全でおいしい水」の給水を目指して、住民が主体となって計画や費用:の捻出などを行い、完成させました。
曽屋水道は、全国的にも極めて早く、明治20年に給水を開始し、日本最古の近代水道といわれる横浜、次いで22年に開始した函館とほぼ同時期に誕生したもので、鉄管より比較的安価にもかかわらず耐久性が高い常滑焼の「簡易陶管」を使用した、全国初の水道でした。
■安心・安全でおいしい水
丹沢山地と渋沢丘陵に囲まれた秦野市。降った雨は、時間をかけて地下に染み込んでいき、地下水盆(天然の水がめ)に蓄えられます。水源が地下水であることから、ミネラル成分を適度に含んでいるため、飲みやすい水となっています。市内の水源の約7割は、この地下水です。
また、川の水を飲み水に変える堀山下浄水場では、市内の水源の約1割に当たる水無川と四十八瀬川の上流にある水を、細かい砂でろ過する「凝集沈殿急速砂ろ過方式」で浄水処理しています。川の上流から取水しているため、原水がきれいであることが特徴です。
そして本市では、「安全でおいしい水を提供する」ため、残留塩素計などの装置を使って常時監視しています。また、水道法で義務付けられている水質基準項目について、毎日3項目、定期的に51項目の検査を行うとともに、本市独自で定めた検査項目として200種類以上の検査を取水場や配水場などで行っています。この検査体制は市販されているミネラルウオーターより厳しく、非常にきれいな状態が保たれたまま配水することができる環境となっているため、安心・安全でおいしい水をいつでも飲むことができます。
■秦野水道を引き継ぐために
人口減少や節水機器の普及などにより、水道使用量は減少し、水道料金の収入が落ち込んでいる状況にあります。
一方で、昭和40年代に集中的に整備された管路や施設の多くは老朽化し、近い将来更新のピークを迎えるため、水道事業の経営は厳しさを増していくことが予測されます。
先人たちの努力により受け継がれてきた水道を守り続けるため、本市では、令和3年3月に「はだの上下水道ビジョン」を策定しました。
このビジョンに含まれる財政計画と施設整備計画に基づき、「おいしい秦野の水と清らかに輝く名水の里ひきつごう いつまでも」を基本理念に、事業を進めています。
今後も、水道事業の経営基盤を強化するとともに将来的にも安定したサービスを継続し、良質な秦野の水を後世に引き継げるよう努めていきます。水道事業を支えるためにも、飲料にも料理にも使える安全な水道水を安心して使用してください。
◆安全な秦野の水道水
本市では、水道法で定められている水質基準項目の検査を、市内全27カ所の配水場で定期的に実施しています。
令和4年度の検査でも、全ての項目が基準値以下の安全な数値でした。下の表は、市内の代表的な配水場の検査結果で、他の配水場でも同様の結果が出ています。詳しくは、市ホームページに掲載しています。
検査期間:令和4年4月~令和5年3月
◎配水場の水質検査結果表(代表的な市内8カ所城山、金井場、八幡山、千村、寺山、羽根、堀山下中区、神明開戸)
単位:mg/L
※浄水の水質基準項目(51項目)のうち主に健康に関する項目を記載。
問い合わせ:水道施設課
【電話】83-2113
◆備えあれば憂いなし 災害時のために水の確保を
◯市の取り組み
災害時でも安定した給水ができるよう、次の対策を行っています。
《緊急遮断弁の設置》
大きな地震が発生した際に配水管が破裂し、配水池の水が流れ出ないよう、「緊急遮断弁」を17カ所の配水場に取り付け、災害時の水を確保できるようにしています。
《非常用飲料水貯水槽の設置》
市内の小・中学校の校庭や、総合体育館の敷地の地下に、常に新しい水が流れている「非常用飲料水貯水槽」を設置し、飲料水を確保しています。
《他の水道事業体との協力》
県内や全国の水道事業体から応援を受けられるよう、応援給水の協定を締結しています。
◯上下水道局からのお願い
断水に備え、各家庭で必要な飲料水や避難場所などで給水を受けるための給水袋などの備蓄をお願いします。
《備蓄の目安》
1人当たり3L×3日分=9L
問い合わせ:水道施設課
【電話】83-2113
▼[水道・下水道の使用開始・中止などの手続きは]上下水道局お客様センターへ
営業時間:月~土曜日の午前8時半~午後5時15分
※日曜日、祝日、年末年始は休み
ところ:上下水道局庁舎(浄水管理センター管理棟)4階
※営業時間外は納付できません。指定のコンビニや、「PayPay」などスマートフォン決済アプリを利用してください。
各種手続きの詳細は市ホームページへ
【HP】https://www.city.hadano.kanagawa.jp/www/contents/1001000000661/index.html#content_top
問い合わせ:上下水道局お客様センター
【電話】83-2112