心臓が停止した場合、生存率は1分で10%ずつ低下します。通報から救急車到着まで約8分間、一分一秒の適切な対応が命を救うことにつながります。一人でも多くの人の生存率や社会復帰の可能性を高めるため、AEDの使い方や設置場所などを確認しましょう。
●心肺蘇生とAEDの使い方
AEDとは「自動体外式除細動器」のこと。血液を流すポンプ機能を失った状態になった心臓に電気ショックを与えて、けいれんを取り除く医療機器です。
電源を入れ、音声にしたがって操作するだけなので簡単に使えます。
(1)傷病者発見
↓
(2)周囲の安全確認
↓ 安全
(3)反応の確認
↓ 無しor分からない
(4)助けを呼ぶ、119番通報やAED手配
↓
(5)呼吸の確認
↓ 無しor分からない
(6)胸骨圧迫30回、人工呼吸2回を繰り返す
◎胸骨圧迫のポイント
胸の真ん中を真上から
強く:約5cm沈むくらい
速く:1分間に100〜120回(アンパンマンのマーチと同じリズム)
絶え間なく:救急隊が到着するまで
肋骨(ろっこつ)が折れる可能性はありますが、救命を最優先にしてください
↓ AEDが到着。電源を入れる
(7)服を脱がし、胸の確認をする
◎胸の確認のポイント
か:乾燥しているか(ふき取る)
き:金属がないか(外すか避ける)
く:薬がないか(はがす)
け:毛がないか(除毛する)
こ:こぶ(ペースメーカー)がないか(こぶを避ける)
↓
(8)パッドを右胸と左脇腹に貼る
指定の位置に貼れない時は心臓を挟むように貼る
↓
(9)心電図を解析
周りの人に離れるように指示をする
↓
○電気ショック必要なし
(6)胸骨圧迫30回、人工呼吸2回を繰り返す
○電気ショック必要あり(ボタンを押す)
AEDが2分毎に解析を繰り返すため、(6)と(9)を救急隊が到着するまで繰り返す
※詳細は広報紙2ページの写真をご覧ください。
◎応急手当のテキストは、市ホームページへ
●市民がつなげた命のバトン
○AEDを用いて心拍再開(平成26年11月20日)
PTA運動会中に参加者が突然倒れ、会場にいた人たちがAEDを使った一次救命処置を実施。救急車到着までに心拍が再開しました。
○いち早くつなげた心肺蘇生(平成27年4月18日)
お祭りで男性が心肺停止になり、6人の参加者が軽トラックの荷台で心肺蘇生をしながら素早く広い場所に搬送。いち早く救急隊に引き継ぎ、病院到着前に心拍などが再開しました。
▽最近のAEDの利用状況は?
幸いにも屋外での利用はなく、高齢者施設での持病による心肺停止などが多いです。
《件数》
・令和2年 8件
・3年 13件
・4年(上半期)10件
●知っておきたいAEDの設置場所
公共施設や商業施設、病院や高齢者施設、法人の事業所などに、372台(救マーク認定施設での設置数)あります。
※設置場所には赤・青・緑色のいずれかの「救マーク看板」があります駅など人が多い所にも
◎市内や全国のAED設置マップは、市ホームページへ
▼夏のマスクに注意 熱中症予防
重度の熱中症は、意識を失う場合があります。マスクを外せるときは外しましょう。
・運動時にはマスクを外す
※2m以内で会話するときは着用。
・屋内で2m以内で会話しないときや、屋外でのランニングや通学などのときはマスクを外す
◆〈参加者募集〉応急手当講習会
AEDの使い方などの心肺蘇生法を学ぶことができます。
ところ:
(1)(5)(9)市消防署
(2)(3)(4)(6)(7)(8)保健福祉センター
対象:市内在住・在勤・在学の中学生以上30人((5)(9)は9人、(1)は小学4年生以上。申し込み先着順)
申し込み:消防管理課へ電話または【メール】f-kanri@city.hadano.kanagawa.jp
※(4)(5)または(8)(9)を修了すると、市内で講習会を開催できる、応急手当普及員の資格を認定。
○市消防職員による出張講習会も受け付け中
申し込み:下の二次元コードから電子申請(参加者名簿などの添付書類あり)
※応募要件あり
※二次元コードは広報紙2ページをご覧ください。
◎各講習会や出張講習の詳細は、市ホームぺージへ
◇消防からのメッセージ
命をつなぐ大事なことは、「一歩踏み出す勇気」です。
講習会を通じて、少しでも多くの方に救命の輪が広がり、一歩踏み出す勇気へつながってくれたら心強いです。
皆さんの参加をお待ちしています。
◎私たちが分かりやすく教えます!
講習会で実演する消防管理課職員
問い合わせ:消防管理課
【電話】81-8020