税金がどのように使われているかなど、市の財政状況を毎年5月と11月に公表しています。今回は、令和3年度決算と令和4年度予算の執行状況(9月30日現在)などをお知らせします。
自然災害に加え、新型感染症や物価高騰など、新たな課題も生じていますが、新たな都市像「水とみどりに育まれ 誰もが輝く 暮らしよい都市(まち)」の実現に向け、市民と行政の協働・連携の下、持続可能なまちづくりを進めていきます。
※水道事業・公共下水道事業決算のあらましは2面にあります。
■令和3年度新型感染症対策事業 総額 64億1619万円
◎「ふるさと秦野」を守る新型感染症対策を適時適切に実施
新型感染症から市民の命と暮らしを守るため、市の総力を挙げて「健康と医療」、「日々の暮らし」、「地域経済」を守るという3本の柱を軸に、13回にわたる補正予算の編成などにより、ワクチン接種、子育て・住民税非課税世帯などへの支援、2回にわたるクーポン券の発行などの対策に取り組みました。
●健康と医療を守る施策 19億2141万円
・ワクチン接種の実施 17億4724万円
・秦野赤十字病院の医療体制を支援 1億円
・休日夜間急患診療所などの医療体制を支援 2284万円
・救急隊の感染症対策の強化など 1948万円
・小児や妊婦のインフルエンザワクチン接種費用を支援 1889万円
●日々の暮らしを守る施策 38億7189万円
・子育て世帯に対する支援 21億1604万円
・住民税非課税世帯などに対する支援 13億4352万円
・ひとり親世帯などに対する支援 1億6965万円
・小・中学校のICT環境整備 5593万円
・自宅療養者などに対する食料支援 183万円
●地域経済を守る施策 6億2289万円
・地元応援お食事・お買物クーポン券の発行 5億5271万円
・個人事業者などに対する支援 4043万円
・中小企業者に対する利子補給 1537万円
・交通事業者に対する支援 660万円
・商店街などの販売促進事業を支援 548万円
■財政運営
●市の貯金と借金
◎10年間で貯金額は15億円増、借金額は111億円減
市の貯金である財政調整基金は、社会情勢の急激な変化などによる大幅な歳入減や不測の財政需要に柔軟に対応するための備えとして積み立てをしてきたことに加え、今後の市債の償還財源を積み立てたことで、10年前と比べ約15億円増えました。なお、令和3年度決算で生じた剰余金のうち15億円を財政調整基金に積み立てました。
市の借金である市債は、道路や上・下水道、学校など、一度に多額の経費が必要となる施設を整備するため、国や銀行などから借り入れているお金です。次の世代に多くの負担を残さないように見通しを立て、計画的に活用したことで、10年前と比べ約111億円減らすことができました。
なお、令和4年9月30日現在、市が支払う資金が一時的に不足したときに借り入れる「一時借入金」はありません。
[市の貯金額]
平成24年度 34億8365万円
29年度 18億1494万円
令和4年度 49億7699万円
[市の借金額]
平成24年度 789億7963万円
29年度 746億8140万円
令和4年度 678億6280万円
※数値は各年度末現在(令和4年度は9月30日現在)
●財政の健全度
◎前年度までと同様、健全な状態を維持
本市では、財政の改善が必要になる「早期健全化基準」を全ての項目で下回っています。
[水道事業会計、公共下水道事業会計]
公営企業会計の経営状態は「資金不足比率」で示されます。本市は水道事業会計・公共下水道事業会計ともに資金不足はなく、経営の改善が必要となる「経営健全化基準」を下回っています。