一般質問は、3月15日、16日の2日間行われ、14人の議員が登壇しました。
一般質問は、本紙5面から7面に掲載しています。(質問者の文責により、質問と答弁の要旨を掲載)
なお、各議員の記事にあるURLを読み込むと、一般質問の動画を視聴できます。(通信費は利用者の負担となります。)
■駅周辺の限りある空間を有効活用しまちの活性化に努めよ
【HP】https://hadano-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=1520
創和会 谷 和雄
●一 小田急線4駅周辺のにぎわい創造について
[問]令和5年度施政方針において、秦野駅北口周辺の低未利用地や道路空間を効果的に活用するため社会実験を行うと聞くが、これは4駅に共通する課題である。渋沢駅北口広場周辺では、朝夕の一般車の送迎により、バスなどの運行に支障が出ている。市営渋沢駅北口駐車場について駐車後30分を無料とし一般車に開放すれば、渋滞の解消につながると考えるがどうか。
[答]無料化には条例の改正が必要だが、渋滞解消の効果を検証し、使い方の工夫について検討したい。
[要望]渋滞解消により北口広場にスペースが生まれ、市民協働の場が確保できるので、交通状況の改善はもとより、安全でにぎわいのある暮らしにつなげてほしい。
●二 森林・里山との共生について
[問]本市の52%を占める森林では、野生鳥獣との共生も重要である。鳥獣による農業被害の対策として個体数を一定に保つ上で、ジビエを食材として活用することは、秦野ならではの魅力につながると思うが、活用の展望とブランド化の考えはどうか。
[答]市内では3店舗が加工施設からジビエを買い付け、市内で販売しているほか、学校給食におけるジビエの活用を目指している。
[要望]学校給食への活用に当たっては、「命をいただく」ということがしっかりと伝わる教育を願う。
■相次ぐ不適切保育 まずは保育士の労働環境の改善を
【HP】https://hadano-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=1521
無所属 伊藤 大輔
●一 保育所の利用環境の改善について
[問]民間保育所なども公立園と同様、1歳児4人に対して保育士などを1人配置できるよう、市の補助基準の見直しを求める陳情の12月議会での採択を受け、具体的な見直し方法はどのようか。
[答]定数外保育士雇用費は、現状、1歳児に限らず、必要保育士数を超えて雇用する経費が対象となっており、制度の全体的な検討を行う必要があると考えている。
[問]定数外保育士雇用費が60%しか活用されていない要因は何か。
[答]年度途中に退職者や園児が増えると、定数外としていた保育士を定数としてカウントせざるを得ないため、補助対象とならないケースが生じることがある。また、保育士の人材確保が困難となっている状況も見受けられる。
[意見]改善点は3つ。まず0・9は0人、1・9は1人とカウントされてしまうので、補助対象の人数を端数切り捨てではなく、そのまま、もしくは0・5人単位に変えること。次に、年度途中に人材を見つけることは大変難しいため年度当初に余裕をもって新たに採用できるぐらいの定数外の最大枠を考え直すこと。最後に、令和元年の公立保育所における正規職員の平均月額給与は30・3万円。一人当たりの補助額21万円が正規と非正規のどちらを対象とした金額なのかを再度、見直す必要がある。
■算数は習熟度別クラスによる授業を実現せよ
【HP】https://hadano-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=1522
無所属 吉村 慶
●一 教育・子育て施策について
[問]ボランティアの寺小屋「ひろはた自習・相談室」での私の10年の経験によると、小学校高学年の算数の小数、分数、割合、速さなどの単元では、児童に習熟度の差が明確に出てくる。その差を無視して一律に同じ授業を受けさせることは、授業を理解できない児童を生むことになり、「誰一人取り残さない」というSDGsの理念や「何を学んだかよりも、何ができるようになったか」を目指す非認知能力重視の教育理念に反することだと思う。まずは算数について習熟度別のクラス編成で授業を行うことが必要と考えるがどうか。
[答]学習指導要領には、個に応じた指導の充実を図るとの規定があるが、児童を習熟度別に編成する学習形態は、自己肯定感や学習意欲に影響があり、保護者の理解や児童の心情への配慮が重要である。中央教育審議会の答申は、個別最適な学びの実現と、教師が教える授業から、児童自ら学ぶスタイルへの転換を求めており、これを踏まえ、令和4年度に小学5年生から中学3年生までを対象に、AIを搭載した学習ドリルを導入した。
[意見]AIを導入しても、授業で児童全員が自分に合った課題に取り組むことは不可能と考える。東京都では、習熟度別授業が当たり前になっている。自尊心の一時的な尊重よりも、「できるようになる授業」がきっと評価される。
■農業振興に新技術を
【HP】https://hadano-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=1523
自民党秦野 高橋 文雄
●一 駅周辺のまちづくりについて
[問]秦野駅南部土地区画整理事業のうち、C地区は都市基盤の整備方針を示すのに時間を要している。地権者が理解できるよう具体的な計画内容を説明すべきだがどうか。
[答]関係機関との協議を進め、地権者の理解が得られるよう、説明会の開催などを検討していく。地域からの意見などを踏まえ、できるところから整備を目指している。
●二 名水ブランドの育成について
[問]名水を生かしたPRなどには地域の気候風土と関係の深い農水産物の相性が良いと考えるが、秦野名水を活用した新たな事業として水産物養殖の実現性はどうか。
[答]販売普及により市内外に認知させるほか、新たな産業創出という面で可能性は感じる。事業計画などの相談があれば秦野名水の利活用指針に沿って対応を検討する。
[要望]付加価値を生み出す新技術の研究支援に取り組んでほしい。
●三 市の花・なでしこについて
[問]令和5年度には、栽培の普及・啓発用として、3年ぶりとなるなでしこの原種を市民に配布するとのことだが、どのような効果があるのか。
[答]環境変化などにより絶滅危機にある原種について、園芸種との交配を避け、距離を保ちながら植えるようお願いし、緑化思想や自然保護意識の高揚につなげていく。
[意見]栽培手順など、原種の特性を理解した上で普及すべきである。