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〈特集〉部活動の地域移行

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神奈川県秦野市

少子化による部活動の存続といった課題に対して、国が示したのが「部活動の地域移行」。今号では、市内での地域移行の事例と共に、そのメリットや学校の部活動との違いなどを紹介します。

■地域部活動とは
学校で行う部活動は、学校の働き方改革や生徒数の減少を背景に「部活動の持続が困難」、「野球やサッカーなどのチーム編成が難しい」といったことだけでなく、専門知識のない教諭が指導せざるを得ないことが課題となっています。
このような中、国では、生徒が地域でスポーツや文化活動に親しむ環境を新たにつくるため、令和7年度末までに、休日の部活動の運営主体を学校から地域に移す「地域部活動」の制度の導入方針を示しています。

■秦野の部活動での取り組み
市では、県内のモデル地区として、令和3年度から一部の中学校で地域部活動を開始。東海大学や市スポーツ協会と連携して、体操部や剣道部で導入するなど、地域の特性を生かした「秦野スタイル」として注目を集めています。また、地域部活動を地域の指導者が主体となって活動できるよう、専門知識や技術に長けた指導者が、生徒に直接指導できる独自の体制をとっています。

■地域移行のメリット
◯生徒側のメリット
文化・スポーツ活動に継続して親しむ機会を確保できるほか、顧問の教諭の指導だけでは得られない、より専門的な指導を継続的に受けられるようになります。

◯教諭側のメリット
経験のない分野での指導や、大会の引率に費やされていた時間を、教科指導や生徒指導といった、生徒に向き合う時間に振り分けることができます。さらに、生徒と一緒に地域の指導者から教わった専門知識や技術を、平日の学校部活動に生かすことができます。

■学校部活動との違い

◆紹介します 市内の地域部活動
◯大根中学校体操部

部員は中学から始めた初心者が中心。顧問と東海大学生が協力して指導に当たる

《現状と課題》
専門的な知識や経験が求められる体操部。令和3年度までは競技経験者が顧問にいたが、人事異動で経験者がゼロに。専門的な技術指導や安全面に課題があった。
《東海大学と連携》
大根中学校の立地を生かし、東海大学の体操競技部に指導者の派遣を依頼。5人の大学生を登録して、昨年7月から地域部活動をスタートした。
休日の実技指導に加え、平日にできる練習メニューの作成など、顧問と大学生が連携して取り組む。
《生徒の声》
「毎週末がすごく楽しみ。技ができて体操にハマったから、また技を教えてもらえてうれしいな」(部長の土屋優羽さん(3年))
《顧問の先生から》
「蓄積したノウハウのおかげで、学校部活動を充実させることができた。指導する大学生と年齢も近いので、生徒にとって身近な憧れの存在として良い刺激になっています」と話す。


自身の競技経験で養った感覚を楽しく指導

◯南中学校吹奏楽部

13人の部員を支えるのは、4人の地域の指導者と3人の顧問

《元々の指導体制を活用》
本市1面で紹介した眞鍋さん(46歳・鎌倉市)は、20年以上、南中学校の吹奏楽部に携わっている。音楽大学の後輩の紹介で、顧問の手伝いとして、休日に楽器の使い方などの技術指導を続けている。
眞鍋さんと、20年近く一緒に指導している友人に加え、令和3年度からは、地域部活動の開始に合わせて卒業生2人も地域の指導者に登録した。
《地域移行による変化》
「大会で指揮ができるようになったんです」と喜ぶ眞鍋さん。学校部活動の場合、音楽経験の有無にかかわらず指揮は顧問がしなければいけなかった。演奏会では舞台袖で見守ることしかできず、もどかしい思いをしてきた。
また、指導者が増え、それぞれ専門とする楽器が違うので、きめ細かい指導ができるのも強みだ。「初心者でも安心して練習できる環境になった」と話す。
《生徒の声》
「卒業した先輩が指導者なので話しやすいです」(部長の大久保歩美さん(3年))
《顧問の先生から》
3人いる顧問のうち、1人は全くの未経験者。「一から部活の勉強をしながら、教科指導や進路指導をするのは負担が大きい。地域部活動になって、進路指導のための時間をより確保できました」と話す。


生徒の傍に立って音程のずれや息遣いを教える

問い合わせ:教育指導課
【電話】84-2786

       

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